サラダボール公演『マクベスdialogue』

posted on 2021.11.07

とうおんアートヴィレッジフェスティバル2021
古典戯曲を題材とした大人の演劇鑑賞会~第二弾~、サラダボール公演『マクベスdialogue』無事に幕を降ろしました。
7月に上演した『三人姉妹monologue』と対になるようなこの作品。全く新しい「マクベス」は、幅広い年齢層の方にご来場いただき、楽しんでいただけました。
厳しい状況下の中でもこうして劇場に足をお運びいただきました皆様、ご理解いただきました皆様、誠にありがとうございました!

早々に満席売り止めとなった今公演は、お帰りになられるお客様をお見送りしていて、満足そうな笑顔を浮かべられたり、お連れ様と笑顔で会話を弾ませながら帰られたり、リピーターのお客様が多かったことが印象的でした(^ ^)
素晴らしい作品を、東温市でクリエイションし上演してくださった「マクベスdialogue」カンパニーの皆様、本当にありがとうございました!

原作=ウィリアム・シェイクスピア 
翻訳=福田恆存 
翻案・演出=西村和宏 
振付=阪本麻郁

出演=
岩渕敏司 
滝 香織(あいテレビアナウンサー) 
斉藤かおる 
鈴木智香子(青年団/サラダボール) 
森田祐吏(ACALINO TOKYO)

おれの心のなかを、さそりがはいずりまわる

【あらすじ】
スコットランド軍の勇将マクベスはノルウェー軍を打ち破った凱旋の帰路、荒地で三人の魔女に会う。魔女たちはマクベスに「いずれは王となる」と予言する。マクベスとマクベス夫人はこの話を信じ、スコットランド王を暗殺、友であった武将バンクォーまで殺害し、ついには魔女の予言通り王位につくが……
シェイクスピアの四大悲劇の一つ「マクベス」をマクベス夫妻と魔女三人の五人芝居に大胆にアレンジ。マクベスと魔女とのダイアローグ(対話)でストーリーを展開し、人間の心の”闇”を描く。


マクベス…岩渕敏司 
マクベス夫人…滝 香織(あいテレビアナウンサー) 
魔女1…斉藤かおる 
魔女2…鈴木智香子(青年団/サラダボール) 
魔女3…森田祐吏(ACALINO TOKYO)


【演出家の言葉】
シェイクスピアの「マクベス」には、人間の“欲望”という闇が描かれていると思う。私たちは、マクベスのように人を殺してまで王になりたいとは思わないけれども、心の奥底にはそれに近い闇が潜んでいる。私たちはその闇をなかったことにして、近隣の住民と仲良くし、上司の小言に耐えながら、生きている。そうしないと日常生活を送れないから。でも、マクベスはその闇に触れ、のみ込まれ、破滅してしまう。私たちの代わりに。
だから、愛おしさを持って、マクベスを描こうと思う。
四国に縁のある俳優とともに、この四国で全く新しいマクベスをクリエイションします。四国ツアー、どうぞご期待ください。   
演出家 西村和宏


【西村和宏プロフィール】
演出家、サラダボール主宰、四国学院大学准教授、青年団演出部、ノトススタジオ芸術監督。
1973年生、兵庫県出身。1999年より川村毅氏が主宰する劇団第三エロチカで俳優として活動。2002年にサラダボールを立ち上げ、以降すべての演出を手掛ける。2005年より平田オリザ氏が主宰する劇団青年団の演出部に所属。2011年より四国学院大学身体表現と舞台芸術マネジメントメジャー(演劇コース)にて教鞭を執る。これを機に活動の拠点を香川県に移し、高校生向けのワークショップや市民劇創作、子供向け音楽劇など四国内で幅広く演劇教育や創作活動を行っている。
東温アートヴィレッジセンターでは、2020年2月TOON戯曲賞2018大賞演劇公演『草の家』(作:守安久二子)の演出を手掛け、2021年7月の古典戯曲を題材とした大人の演劇鑑賞会《第一弾》『三人姉妹 monologue』に続き、『マクベス dialogue』にて三作目の演出作品となる。

【サラダボール】
演出家・西村和宏が、古典戯曲から現代戯曲まで様々なジャンルの作品を上演する場。座付作家・鈴木大介のシュールな不条理現代劇から、チェーホフやシェイクスピア、三島由紀夫や岸田國士まで多様な戯曲を扱い、上演ごとに作品の色合いが大胆に変化する。コメディ色の濃い作品から、歌にダンスのエンタメショー、疾走感溢れる群像劇、言葉の妙を味わう対話劇、親子で楽しめる子ども参加型演劇など、多彩な作品を生み出す演劇のるつぼ、サラダボール。「拠点四国」として地域社会に根ざした芸術活動を行う。


【スタッフ】
舞台美術:カミイケタクヤ
舞台美術アシスタント:武智奏子 
照明:西山和宏(ミュウ・ライティング・オフィス)
音響:高橋克司(東温音響)
舞台監督:前田浩和(だるまど〜る)
衣装:⼩松陽佳留
宣伝美術:hi foo farm
イラスト:綿引みつこ
制作:上田英治 長尾淳美 宮地真優 [松山・東温公演]秦 元樹(T.C.散歩⼈) 栗林朗⼦
協力:東温アートヴィレッジセンター/四国学院大学パフォーミング・アーツ研究所(SIPA)/青年団/ACALINO TOKYO
企画制作:サラダボール/一般社団法人アトリエ・サラダ

[東温公演]
主催:東温市移住定住促進協議会
共催:東温市
助成:令和3年度文化庁文化芸術創造拠点形成事業